募集の設計

求人票の管理|掲載内容の版と、更新の時期を決める

公開 2026-08-30 執筆 採用板 編集部

ハローワークと求人媒体2社に出していて、どこにどの条件で載っているかが分からない。掲載の終了日も覚えていない。求人票の管理では、よくある状態です。

一般には、条件の原本を1つ持ち、媒体ごとの掲載内容と期間を1行ずつ並べて管理する形が採られています。この記事では、求人票の管理を、版の持ち方から更新の時期、媒体ごとの差の吸収、掲載終了の判断までの順に整理します。

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この記事の内容(8項目)

求人票の管理は「原本」と「掲載」を分ける

求人票の管理でいちばん多い事故が、媒体ごとに文章を作った結果、条件が少しずつずれることです。給与の下限が媒体によって違う、休日の書き方が違う、といったことが起きます。

原本と掲載を分ける
原本自社が決めた条件。1つだけ持つ
掲載媒体ごとの原稿。原本から写す。文字数や見出しは媒体に合わせる
記録いつ、どの媒体に、どの版を出したか

原本にあたるのが募集要項です。条件を変えるときは原本を直してから、掲載を順に直すという順番を守ると、ずれが起きません。原本の作り方は募集要項の書き方にまとめています。

版に番号を付ける

原本に版の番号と日付を付けておくと、どの媒体が古い版のまま止まっているかが一目で分かります。「第2版・2026年8月30日」と入れるだけで足ります。番号が無いと、直したつもりの媒体が残ります。

求人票の管理で持つ7つの列

求人票の管理表に持つ列は、次の7つで足ります。原稿の本文そのものは、この表には入れません。

役割
媒体名ハローワーク、媒体A、自社サイトなど。効果測定の行名とそろえる
職種名その媒体で使っている職種名。媒体ごとに違うことがある
掲載開始日効果測定で応募数と突き合わせる起点
掲載終了日更新の判断をする日。自動更新の有無も書く
使っている版原本の版番号。古い版が残っていないか見る
最後に直した日原稿を直した効果を後から区切って見るため
担当直す人。媒体ごとに担当が違うことがある

掲載終了日は必ず書く

自動更新になっている媒体は、気づかないうちに1年分の費用が出ていることがあります。掲載終了日を書いて、その1週間前に判断する形にしてください。判断の材料は採用の効果測定の数字です。

職種名が媒体ごとに違ってよい

媒体によって検索される言葉が違うので、職種名は媒体ごとに変えて構いません。変えてよいのは職種名と見出しまでで、条件は変えないという線を引いておくと、ずれが起きません。

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求人票を更新する時期

求人票は、出したら終わりではありません。更新する場面は決まっているので、あらかじめ表に書いておくと抜けません。

場面やること急ぎ具合
採用が決まった掲載を止める。または募集人数を減らすすぐ
条件が変わった原本を直してから、全媒体を直すすぐ
応募が来ない職種名と給与の書き方を見直す2週間で判断
掲載終了日が近い続けるか止めるかを決める1週間前
年度が変わった昇給、休日日数、保険の内容を確認年1回

採用が決まったら、すぐ止める

採用が決まった募集を出したままにしていると、応募してきた人を無駄に待たせることになります。止め忘れは、応募者にとっていちばん印象が悪い形です。採用が決まった日に、掲載中の媒体を全部確認してください。

応募が来ないときに直す3か所

2週間経って応募が0件なら、原稿を直す価値があります。効きやすいのは次の3か所です。

  • 職種名。求職者が検索する言葉になっているか
  • 給与。幅が広すぎると下限で判断されます。等級ごとに分けて書く方法もあります
  • 勤務時間と休日。「シフト制」だけだと、生活の見通しが立ちません

直したら、直した日を管理表に書いてください。書いていないと、応募が増えたときに原稿のおかげか時期のおかげかが分かりません。

媒体ごとの差をどこまで許すか

媒体には、文字数の上限、写真の枚数、決まった項目があります。どこまで媒体に合わせてよいかを先に決めておくと、担当が代わってもずれません。

媒体に合わせてよい

職種名の言い回し
見出しとキャッチコピー
写真と動画
文章の長さと順番
読ませ方の話

合わせてはいけない

給与の額と幅
勤務時間と休日
契約期間と更新の基準
就業場所と業務の範囲
労働条件そのもの

労働条件は、募集時に明示することが職業安定法で求められています。媒体ごとに違う条件が出ている状態は、応募者から見れば「どちらが本当か分からない」ことになります。掲載前の確認は募集要項の書き方の手順で行ってください。

自社の採用ページを原本に近い形にする

媒体は掲載期間が終わると消えますが、自社の採用ページは残ります。条件の全文を自社ページに置いて、媒体からはそこへ誘導する形にすると、媒体の文字数制限に振り回されません。

掲載を止めた原稿も残しておく

掲載が終わった原稿を消してしまうと、次に同じ職種を募集するときに一から作ることになります。版ごとに残しておくと、応募が多かった版を再利用できます。

再応募と、過去の応募者への配慮

同じ職種を繰り返し募集していると、前に応募して不採用になった人が、また応募してくることがあります。求人票の管理と合わせて、この扱いを決めておくと現場が迷いません。

再応募を受け付けるかどうかを先に決める

受け付ける場合も、受け付けない場合も、募集要項に書いておくほうが親切です。書いていないと、応募した本人が結果を待ってから知ることになります。決め方は再応募の受け付け方にまとめています。

前回の記録が残っていないと判断できない

再応募を受け付ける場合、前回どの段階でどういう理由で見送ったかが分からないと、同じ選考を最初からやり直すことになります。不採用の記録を残しておくと、前回からの変化を見て判断できます。記録の残し方は書類選考の基準の作り方にまとめています。

掲載を止めている間に来た問い合わせ

掲載が終わった後に応募や問い合わせが来ることがあります。次の募集の予定があるなら、それを伝えて連絡先を残してもらうと、次回の母集団になります。本人の同意を得たうえで残してください。方法は人材プールの作り方にまとめています。

採用板が配っているのは参考様式です 求人票管理表に、法令で定められた様式はありません。採用板が配布しているのは、媒体ごとの掲載内容と期間、使っている版を並べる参考様式です。項目一覧と記入例は求人票管理表のページにあります。

求人票の管理が崩れる2つの原因

求人票の管理表を作っても、数か月で実態と合わなくなることがあります。原因はだいたい2つです。

その1:掲載の申し込みを、表を通さずにやっている

媒体の営業から電話が来てその場で掲載を決めると、管理表に載りません。掲載の申し込みは必ず管理表に1行足してからという順番にすると、抜けなくなります。1行足すだけなので5分もかかりません。

その2:条件の変更が採用担当まで届いていない

賃金規程や休日の変更は、総務や経理で決まって、採用担当に伝わらないことがあります。古い条件のまま募集を出し続けると、面接で説明が食い違います。年に1回、年度の変わり目に条件を確認する日を決めておいてください。

担当が代わるときにいちばん抜ける

求人票の管理は、掲載中の媒体と契約の条件が頭の中にあることが多く、担当が代わると一気に分からなくなります。引き継ぎの項目に「掲載中の媒体と終了日」を入れておいてください。引き継ぎのしかたは採用担当の引き継ぎにまとめています。

複数の職種を同時に募集するとき

職種を複数同時に出すと、管理表の行が一気に増えます。行の持ち方を先に決めておくと、あとで数えられなくなりません。

1行は「1媒体 × 1職種」にする

1つの媒体に3職種を出しているなら、行は3つです。まとめて1行にすると、職種ごとの応募数と費用が分けられなくなります。効果測定でも同じ単位で数えるので、そろえておくと突き合わせが要りません。

持ち方行数できること
媒体ごとに1行少ない費用の管理だけ
媒体 × 職種で1行多い職種ごとの応募数と単価が出る

優先順位を1列持つ

同時に複数の職種を出していると、どれを先に埋めるべきかが曖昧になります。採用計画で決めた優先順位を1列に持っておくと、掲載を止めるときの判断が速くなります。優先順位の決め方は採用計画の立て方にまとめています。

1つの媒体に出しすぎない

同じ媒体に自社の求人を何件も出すと、求職者から見て似た内容が並びます。職種の違いが伝わらないと、どれも選ばれません。職種名と仕事の中身で違いがはっきり出るものだけを、同時に出してください。

よくある質問

Q. 求人票の版番号は、どう付けるとよいですか?
「第2版・2026年8月30日」のように、番号と日付をセットにしてください。番号だけだと、いつの版か分からなくなります。条件を1文字でも変えたら番号を上げて、管理表の「使っている版」の列を全媒体ぶん見直してください。
Q. 求人票の管理は誰が担当すべきですか?
媒体ごとに担当が分かれていても構いませんが、条件の原本を持つ人は1人に決めてください。原本を持つ人が決まっていないと、条件の変更が一部の媒体にしか反映されません。管理表の「担当」の列は、原稿を直す人を書く欄です。
Q. 求人票は媒体ごとに内容を変えてよいですか?
職種名や見出し、写真、文章の順番は媒体に合わせて構いません。ただし給与、勤務時間、休日、契約期間、就業場所といった労働条件は変えないでください。媒体ごとに違う条件が出ていると、応募者からはどちらが本当か分かりません。
Q. 応募が来ないとき、原稿を直せば増えますか?
同じ媒体に他社の同じ職種の求人が多く出ているなら、面はあるので原稿を直す価値があります。その媒体に同じ職種の求人がほとんど無いなら、面が無いので原稿を直しても増えにくくなります。まず媒体側を見てください。
Q. 掲載を止めるタイミングはいつですか?
採用が決まった日です。決まった募集を出したままにすると、応募してきた人を無駄に待たせることになります。採用が決まった日に、掲載中の媒体を全部確認する形にしてください。
Q. 求人票の管理表に原稿の本文も入れるべきですか?
入れないほうが表が保ちます。管理表は媒体名、期間、使っている版、担当までにして、原稿そのものは別のファイルで版ごとに残してください。表に長文が入ると、開くのが重くなって更新されなくなります。
Q. 掲載が自動更新になっている媒体は、どう管理しますか?
掲載終了日と自動更新の有無を列に書いて、終了日の1週間前に判断する形にしてください。書いていないと、気づかないうちに1年分の費用が出ていることがあります。判断の材料は効果測定の数字です。
求人票管理表(Excel・無料)媒体ごとの掲載内容と掲載期間、更新のタイミングを管理します。登録不要でダウンロードできます。
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本記事は一般的な業務の進め方を整理したものです。社内規程、契約条件、法令上の要件がある場合は、それらを優先してご確認ください。記事の内容は2026-08-30時点のものです。