再応募の受け付け方|条件を決めて募集要項に書く
同じ職種を繰り返し募集していると、前に応募して不採用になった人が、また応募してくることがあります。受け付けるのか、受け付けないのか。決めていないと、担当によって扱いが変わります。
一般には、受け付ける条件を決めて募集要項に書き、前回の記録と照合して判断する形が採られています。この記事では、再応募の受け付け方を、条件の決め方から照合、伝え方、記録までの順に整理します。
この記事の内容(9項目)
- 再応募を受け付けるかどうかを、先に決める
- どちらでも、募集要項に書く
- 人手が足りない会社ほど、受け付ける価値がある
- 受け付けない場合の書き方
- 受け付ける条件の決め方
- 期間は6か月から1年が多い
- 前回の段階で分ける
- 職種が違うなら、期間を問わない
- 決めたら、書いて配る
- 前回の記録と照合する
- 応募書類そのものは要らない
- 氏名で照合すると漏れる
- 前回の記録が無い場合
- これから記録を残すなら
- 前回からの変化を見る
- 面接で前回の話に触れてよい
- 前回の評価を持ち込みすぎない
- 採用枠が埋まって見送った人は、通常どおり
- 受け付けない場合の伝え方
- 早く、はっきり伝える
- いつからなら応募できるかを書く
- 理由を「前回の選考結果」にしない
- 書類の扱いを書く
- 記録に残すもの
- 受け付けなかった件も残す
- 3回目以降の応募
- 判断した担当を残す
- 再応募と人材プールの違い
- 同意が要るかどうかが最大の違い
- 表も分けて持つ
- 両方に入る人もいる
- 連絡不要と言われた人を、再応募で断らない
- 再応募が多い会社でやること
- 要件を満たしているのに毎回落ちているなら、理由を見る
- 別の職種を案内する
- 3回目以降は、一度話す
- 受け付けない理由が説明できるようにする
- よくある質問
再応募を受け付けるかどうかを、先に決める
決めていないと、応募が来てから慌てて社内で相談することになります。その間、応募者は待たされます。
受け付ける
期間を置けば状況が変わる前回と違う職種なら合うことがある
母集団が細い会社に向く
条件を決めて書く
受け付けない
選考の手間が減る同じ結果になることが多い
応募が多い会社に向く
その旨を書く
どちらでも、募集要項に書く
受け付ける場合も、受け付けない場合も、募集要項に1行書いておくのが親切です。書いていないと、応募した本人が結果を待ってから知ることになります。書き方は募集要項の書き方にまとめています。
人手が足りない会社ほど、受け付ける価値がある
応募が月に数人という規模では、前に応募してくれた人は貴重な母集団です。1年前と今では、本人の経験も自社の条件も変わっています。
受け付けない場合の書き方
「前回のご応募から1年以内の再応募は受け付けておりません」といった形で、期間を示すと分かりやすくなります。一律に受け付けないと書くより、条件付きのほうが応募者も判断できます。
受け付ける条件の決め方
「受け付ける」だけだと、前回と同じ結果になる応募まで受けることになります。条件を3つ決めておくと、判断が速くなります。
| 条件 | 置き方の例 | 理由 |
|---|---|---|
| 期間 | 前回の応募から6か月以上経過 | 短期間では状況が変わらない |
| 前回の段階 | 書類選考で見送った人は再応募可。必須要件を満たさなかった人は不可 | 同じ結果になる応募を減らす |
| 職種 | 前回と違う職種なら、期間を問わず受け付ける | 見る要件が違う |
期間は6か月から1年が多い
3か月では、本人の状況も自社の条件もほとんど変わりません。6か月から1年を置いている会社が多くあります。短くしすぎると、同じ選考を繰り返すことになります。
前回の段階で分ける
必須要件を満たさずに落ちた人は、その要件が変わっていない限り同じ結果になります。資格を取得したなど、変化があれば別です。段階で分けておくと、判断がしやすくなります。
職種が違うなら、期間を問わない
営業で見送った人が、事務の募集に応募してくることがあります。見る要件が違うので、前回の結果は判断の材料になりません。期間を問わず受け付けてよい形です。
決めたら、書いて配る
採用に関わる人が全員知っている状態にしてください。1人が例外を作ると、運用が崩れます。
前回の記録と照合する
再応募を受け付けるなら、前回どうだったかが分からないと判断できません。照合できる記録が要ります。
| 照合に使う情報 | どこにあるか |
|---|---|
| 前回の応募日 | 採用管理表 |
| 前回の職種 | 採用管理表 |
| 前回の段階 | 採用管理表 |
| 見送った理由の区分 | 書類選考記録表、不採用理由集計表 |
| 面接での所見 | 面接評価表 |
応募書類そのものは要らない
照合には、上の5つがあれば足ります。前回の履歴書を持ち続ける必要はありません。書類の保管期間は別に決めてください。考え方は応募書類の保管と返却にまとめています。
氏名で照合すると漏れる
結婚などで姓が変わっていることがあります。メールアドレスや電話番号でも照合できるようにしておくと、見落としが減ります。
前回の記録が無い場合
照合できる記録が残っていないなら、再応募かどうかを判断できません。この場合は、通常の応募として選考してください。無理に思い出そうとすると、担当の記憶に頼ることになります。
これから記録を残すなら
選考が終わるたびに、受付番号、応募日、職種、段階、理由の区分の5列を残しておけば、翌年からは照合できます。書類選考の記録の残し方は書類選考の基準の作り方にまとめています。
前回からの変化を見る
再応募を受け付けた場合、前回と同じ選考をしても意味がありません。変化があったかどうかを見ます。
| 前回の見送り理由 | 今回確認すること |
|---|---|
| 資格が無かった | 取得したか |
| 経験が足りなかった | その後どんな経験を積んだか |
| 勤務時間が合わなかった | 本人の状況が変わったか。こちらの条件が変わったか |
| 評価基準に届かなかった | 前回の所見にあった点が変わっているか |
| 採用枠が埋まった | 確認は不要。通常どおり選考する |
面接で前回の話に触れてよい
「前回もご応募いただきありがとうございました」と伝えたうえで、前回からどう変わったかを聞くのは自然です。隠す必要はありません。
前回の評価を持ち込みすぎない
前回の所見に引きずられると、今回の話を聞かずに判断することになります。前回の記録は確認する項目を決めるために使い、評価そのものは今回の面接でやり直してください。
採用枠が埋まって見送った人は、通常どおり
この場合、前回も要件は満たしていました。変化を確認する必要はなく、通常の選考で構いません。むしろ、人材プールから声をかける対象です。方法は人材プールの作り方にまとめています。
受け付けない場合の伝え方
条件に当てはまらない再応募が来たときは、選考を進める前に伝えます。選考の途中まで進めてから伝えると、双方の時間が無駄になります。
早く、はっきり伝える
応募を受け付けた日か翌営業日に連絡してください。通常の不採用と同じ日数をかけると、本人は選考されていたと思います。
いつからなら応募できるかを書く
「受け付けていません」だけで終わると、行き止まりになります。いつからなら応募できるか、別の職種ならどうかを添えてください。
理由を「前回の選考結果」にしない
「前回不採用だったため」と書くと、本人の評価の話になります。再応募の受け付け条件という、運用の話として伝えてください。
書類の扱いを書く
受け付けない場合も、送られてきた書類は手元にあります。返却するか廃棄するかを1行書いてください。
記録に残すもの
再応募の記録は、照合したことと、判断した結果を残します。
| 列 | 役割 |
|---|---|
| 今回の受付番号 | 今回の選考の記録 |
| 前回の受付番号 | 照合できた場合 |
| 前回の応募日と職種 | 期間と職種の条件を判定する |
| 前回の段階と理由 | 変化を確認する項目を決める |
| 今回の判断 | 受け付ける/受け付けない |
| 判断した日と担当 | 運用がそろっているかを見る |
| 確認した変化 | 資格を取得した、など |
受け付けなかった件も残す
件数が分かると、再応募の条件が厳しすぎないかを判断できます。受け付けなかった件が多く、そのうち要件を満たす人が多いなら、条件を緩める価値があります。
3回目以降の応募
同じ人が3回、4回と応募してくることがあります。回数の列を持っておくと、その状況が見えます。毎回同じ理由で見送っているなら、受け付けの条件にその旨を足すことも検討してください。
判断した担当を残す
担当によって判断が違っていないかを見るためです。違いがあるなら、条件の書き方が曖昧です。
再応募と人材プールの違い
この2つは混同されやすいのですが、動きの向きが逆です。
再応募
相手から応募が来る受け付けるかを判断する
同意は不要(相手から来ている)
条件を決めて待つ
人材プール
こちらから声をかける連絡してよいか確認済み
本人の同意が必須
募集が出たときに動く
同意が要るかどうかが最大の違い
再応募は相手から来るので、こちらが連絡先を持っている必要がありません。人材プールは、こちらから連絡するので同意が要ります。ここを混ぜると、同意のない相手に連絡することになります。
表も分けて持つ
1つの表にすると、連絡してよい人と、そうでない人が混ざります。再応募者確認表と人材プール管理表を分けてください。
両方に入る人もいる
採用枠が埋まって見送った人が、人材プールにも入っていて、自分から再応募してくることもあります。その場合は、どちらの記録も残してください。
連絡不要と言われた人を、再応募で断らない
人材プールで「今後の連絡は不要」と言われた人が、後から自分で応募してくることがあります。これは断る理由になりません。連絡不要は、こちらからの連絡についての意思表示です。
再応募が多い会社でやること
同じ人が何度も応募してくるのは、その人が自社で働きたいと思っているということです。扱いを間違えないでください。
要件を満たしているのに毎回落ちているなら、理由を見る
評価基準に届いていないのか、他の候補者と比べて見送っているのかで、話が違います。後者なら、次の募集で採る可能性があります。不採用理由の集計で確認してください。方法は不採用理由の集計のしかたにまとめています。
別の職種を案内する
その職種では合わないが、別の職種なら合いそうな人がいます。不採用の連絡に「別の職種の募集もございます」と添えると、双方にとって前に進みます。
3回目以降は、一度話す
3回続けて応募してくる人には、一度話す場を設けるほうが早いことがあります。何が足りないのかを伝えて、本人が判断できるようにします。カジュアル面談の形にすると自然です。進め方はカジュアル面談の進め方にまとめています。
受け付けない理由が説明できるようにする
再応募を断る場合、運用上の条件として説明できる形にしておいてください。個人の評価を理由にすると、説明が難しくなります。
よくある質問
- Q. 再応募は受け付けたほうがよいですか?
- 応募が月に数人という規模なら、受け付ける価値があります。1年前と今では、本人の経験も自社の条件も変わっています。応募が多い会社なら、受け付けない選択もあります。どちらの場合も、募集要項に1行書いておいてください。
- Q. 再応募を受け付ける期間は、どのくらいが目安ですか?
- 6か月から1年を置いている会社が多くあります。3か月では、本人の状況も自社の条件もほとんど変わらず、同じ選考を繰り返すことになります。ただし、前回と違う職種であれば期間を問わず受け付ける形が一般的です。
- Q. 前回の記録が残っていない場合は、どうしますか?
- 再応募かどうかを判断できないので、通常の応募として選考してください。無理に思い出そうとすると、担当の記憶に頼ることになります。今後のために、受付番号、応募日、職種、段階、理由の区分の5列を残しておけば、翌年からは照合できます。
- Q. 再応募の面接で、前回のことに触れてよいですか?
- 触れて構いません。「前回もご応募いただきありがとうございました」と伝えたうえで、前回からどう変わったかを聞くのは自然です。ただし、前回の所見に引きずられて今回の話を聞かずに判断しないよう気をつけてください。
- Q. 再応募と人材プールは、同じ表で管理してよいですか?
- 分けてください。再応募は相手から来るもので同意は不要ですが、人材プールはこちらから連絡するので本人の同意が必須です。1つの表にすると、連絡してよい人とそうでない人が混ざります。
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