オンライン面接の準備|接続の確認と代わりの手段
オンライン面接は、日程が合わせやすく、遠方の人にも会えます。一方で、つながらなかったときに面接そのものが流れるという、対面には無い止まり方があります。
準備の中心は、映りをよくすることではありません。つながらなかったときにどうするかを、先に決めておくことです。この記事では、オンライン面接の準備を、接続の確認から代わりの手段、環境、評価のぶれまでの順に整理します。
この記事の内容(9項目)
- オンライン面接で起きるのは、この3つ
- いちばん多いのは「つながらない」
- 候補者のせいにしない
- 前日までに確認すること
- こちら側の確認
- 候補者へ伝えること
- つながらないときの連絡先を必ず書く
- 代わりの手段を先に決めておく
- 電話で続けるかどうかを決めておく
- 切り替えたことを記録する
- 日を改める場合は、その場で候補日を出す
- こちら側の環境を整える
- 背景に書類を写さない
- 面接官が複数のときは、同じ部屋に集まる
- 録画するなら、必ず同意を得る
- オンラインで評価がぶれる要因
- 「熱意が感じられない」を理由にしない
- 質問を絞って用意する
- 対面とオンラインが混ざるときは記録する
- 準備確認表で持つもの
- 面接官が入室を1回試す
- 使うツールを社内で1つに決める
- オンラインにする段階を決める
- 一次をオンラインにすると、応募の幅が広がる
- 最終は対面にする会社が多い
- 現場の職種は、見学とセットにする
- 当日の進め方
- 音声の確認を最初にやる
- 次の予定を必ず伝える
- よくある質問
オンライン面接で起きるのは、この3つ
実際に起きるトラブルは、種類が限られています。3つに備えておけば、ほとんどの場面が収まります。
| 起きること | 原因 | 備え |
|---|---|---|
| つながらない | URLの誤り、アプリが入っていない、権限の設定 | 前日の接続確認、電話の番号を交換しておく |
| 音声が聞こえない | マイクの権限、機器の選択、通信の細さ | 電話に切り替える判断を先に決めておく |
| 途中で切れる | 通信、電池、周囲の環境 | 再接続の手順を先に伝えておく |
いちばん多いのは「つながらない」
候補者側の環境はこちらで確認できません。当日その場で解決しようとすると、面接の時間がなくなります。前日までに確認するか、当日つながらなかったときの代わりの手段を決めておくかの、どちらかが要ります。
候補者のせいにしない
つながらないことで候補者の評価を下げないでください。接続の問題は、その人の適性とも能力とも関係がありません。評価の項目に入れないと決めておくと、面接官の判断がぶれません。
前日までに確認すること
準備は、こちら側と候補者側の両方にあります。こちら側は当日の朝までに、候補者側は日程の連絡の中で済ませます。
こちら側の確認
- 接続先のURLを発行して、面接官に共有する。面接官が入れるかを1回試します
- 使う機材を決める。会議室の備え付けか、個人のパソコンか
- 面接する場所を押さえる。個室が取れない場合の代わりも決めておきます
- 電話の番号を用意する。切り替えるときに使います
候補者へ伝えること
| 伝えること | 理由 |
|---|---|
| 接続先のURLと、開始時刻 | 直前に探させない |
| 使うツールの名前 | アプリの用意が要る場合がある |
| 所要時間 | 次の予定を空けてもらう |
| つながらないときの連絡先 | ここがいちばん大事 |
| カメラをオンにするかどうか | 迷わせない |
| 面接する人の役職 | 準備ができる |
つながらないときの連絡先を必ず書く
これが無いと、候補者は開始時刻に何もできず、こちらも待つだけになります。電話番号を1つ書いておくだけで、5分で復旧できます。日程の連絡に入れる項目は面接の日程調整のやり方にまとめています。
代わりの手段を先に決めておく
準備でいちばん効くのがここです。つながらなかったときに何をするかを、面接官と候補者の両方が知っている状態にします。
電話で続けるかどうかを決めておく
一次面接なら電話でも十分に進められることがあります。「一次は電話に切り替えてよい、最終は日を改める」といった線を先に決めておくと、当日その場で迷いません。
切り替えたことを記録する
電話に切り替えた場合、顔が見えない状態で評価したことを記録に残してください。他の候補者と条件が違うので、比べるときに考慮が要ります。
日を改める場合は、その場で候補日を出す
「改めてご連絡します」で終わると、そこから日程調整をやり直すことになります。電話がつながっているうちに、次の候補日を出してください。振替の記録の残し方は面接のキャンセルへの対応にまとめています。
こちら側の環境を整える
候補者から見て、こちらの環境も判断の材料になっています。会社の様子が画面越しに伝わります。
| 項目 | 整えること | 理由 |
|---|---|---|
| 場所 | 個室。他の人の声が入らない | 候補者が話しにくくなる |
| 音声 | マイク付きのイヤホンかヘッドセット | 内蔵マイクは周囲の音を拾う |
| 画面 | 顔が明るく映る位置。逆光を避ける | 表情が見えないと会話が固くなる |
| 背景 | 散らかっていない。書類が写らない | 他の候補者の書類が写る事故がある |
| 通信 | 有線か、安定した無線 | 途切れると質問が伝わらない |
背景に書類を写さない
これは環境の話に見えて、個人情報の事故になります。他の候補者の応募書類や、社内の資料が画面に写らないよう、机の上を確認してください。書類の扱いは応募書類の保管と返却にまとめています。
面接官が複数のときは、同じ部屋に集まる
面接官がそれぞれ別の場所から参加すると、話す順番が重なって候補者が話しにくくなります。可能なら同じ部屋に集まって、1つの画面で参加するほうが会話が成立します。
録画するなら、必ず同意を得る
面接を録画する場合は、事前に目的を伝えて同意を得てください。黙って録画しないでください。録画したデータの保管期間と、見られる人の範囲も決めておく必要があります。
オンラインで評価がぶれる要因
同じ候補者でも、対面とオンラインで評価が変わることがあります。要因を知っておくと、面接官が補正できます。
| 要因 | 起きること | 補正のしかた |
|---|---|---|
| 間が取りにくい | 反応が遅く見える | 通信の遅れを考慮する。急かさない |
| 表情が読み取りにくい | 熱意が伝わらないと感じる | 話した内容で判断する |
| 相手の環境が分からない | 集中していないように見える | 環境の制約を評価に入れない |
| 時間が短くなりがち | 聞ける量が減る | 質問を絞って用意しておく |
| 雑談が生まれにくい | 人柄が見えにくい | 最初の3分に雑談の時間を明示的に取る |
「熱意が感じられない」を理由にしない
画面越しでは、表情や声の張りが対面ほど伝わりません。評価の根拠には、候補者が話した事実を書いてください。印象で判断すると、オンラインの候補者だけ点が低くなります。評価の書き方は面接の評価基準の作り方にまとめています。
質問を絞って用意する
オンラインは、対面より1問あたりの時間がかかります。用意する質問を対面より2つほど減らしておくと、最後まで聞けます。
対面とオンラインが混ざるときは記録する
同じ募集で対面とオンラインが混ざる場合、どちらで面接したかを評価表に残してください。比較するときの前提が変わります。
準備確認表で持つもの
オンライン面接の準備は、項目が多いわりに1つ抜けると面接が流れます。1件1行のチェックにしておくと抜けません。
| 列 | 確認すること |
|---|---|
| 候補者名と日時 | 採用管理表と対応させる |
| 接続先のURL | 発行済みか。面接官に共有したか |
| 候補者へ送信 | URL、時間、連絡先を送ったか |
| 面接官 | 誰が参加するか。入室を試したか |
| 場所 | 個室を押さえたか |
| 機材 | マイク、カメラ、通信 |
| 電話番号 | 候補者と交換したか |
| 代わりの手段 | 電話で続けるか、日を改めるか |
面接官が入室を1回試す
面接官がツールを使ったことがない場合、当日に入れないことがあります。前日までに1回試してもらってください。1分で終わります。
使うツールを社内で1つに決める
面接官ごとに違うツールを使うと、候補者への案内も毎回変わり、事故が増えます。1つに決めて、手順を書いて配るほうが安定します。
オンラインにする段階を決める
すべての面接をオンラインにする必要はありません。段階によって向き不向きがあります。
オンラインが向く
一次面接遠方の候補者
在職中で時間が取りにくい人
条件のすり合わせが中心の回
数をこなす段階
対面が向く
最終面接職場を見せたい職種
実際に手を動かしてもらう回
複数人で会う回
見極めと動機づけの段階
一次をオンラインにすると、応募の幅が広がる
在職中の人は、平日の日中に半日を空けるのが難しいことがあります。一次をオンラインにするだけで、面接に来られる人が増えます。日程が理由の辞退も減ります。
最終は対面にする会社が多い
働く場所を見てもらう意味もあるので、最終だけは来社してもらう形が一般的です。遠方の場合は、交通費の扱いを先に伝えてください。決め方は面接の交通費の扱いにまとめています。
現場の職種は、見学とセットにする
製造や介護のように環境が判断に大きく影響する職種では、オンラインだけで進めると入社後のずれが出ます。どこかで現場を見せてください。受け入れ方は職場見学の受け入れにまとめています。
当日の進め方
オンライン面接は、対面と同じ進め方だと固くなります。最初と最後に、対面では要らない手順が要ります。
- 開始5分前に入室しておく。候補者を待たせない。先に入って待ちます
- 最初に、音声が聞こえているかを確認する。「お声は届いていますか」の1問
- 参加者を紹介する。画面に映っている人が誰かを説明します
- 雑談の時間を3分取る。いきなり本題に入ると固いまま終わります
- 終わりに、次の予定を伝える。いつまでに結果を連絡するか
- 切断は候補者が退出してから。先に切ると、途中で切れたのかと思われます
音声の確認を最初にやる
途中で「聞こえていなかった」と分かると、その時間が無駄になります。最初の1問で確認する習慣を付けてください。
次の予定を必ず伝える
オンラインは、対面より終わりがあっけなくなります。結果をいつ連絡するかを伝えてから終えると、候補者の不安が減ります。連絡の期限は選考連絡の期限の決め方にまとめています。
よくある質問
- Q. オンライン面接で、当日つながらなかったらどうしますか?
- 3分待って再接続を待ち、つながらなければ電話で状況を確認します。一次面接なら電話に切り替えて続ける、最終なら日を改める、といった線を先に決めておくと、その場で迷いません。電話番号を日程の連絡で交換しておくことが前提になります。
- Q. 接続できなかった候補者の評価を下げてもよいですか?
- 下げないでください。接続の問題は、その人の適性とも能力とも関係がありません。評価の項目に入れないと決めておくと、面接官の判断がぶれません。
- Q. オンライン面接を録画してもよいですか?
- 事前に目的を伝えて同意を得てください。黙って録画しないでください。録画したデータの保管期間と、見られる人の範囲も決めておく必要があります。
- Q. どの段階をオンラインにするとよいですか?
- 一次面接をオンラインにすると、在職中の人や遠方の人が面接に来られるようになり、日程が理由の辞退が減ります。最終は対面にしている会社が多くあります。現場の職種では、どこかで職場を見せる機会を作ってください。
- Q. オンラインだと評価が対面より低くなります。なぜですか?
- 表情や声の張りが対面ほど伝わらないため、印象で判断すると点が低くなります。評価の根拠には、候補者が話した事実を書いてください。また、対面とオンラインのどちらで面接したかを評価表に残しておくと、比較するときの前提が分かります。
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