面接の日程調整のやり方|候補日の出し方と当日までの確認
面接の日程調整は、1件あたりの作業は小さいのに、往復が増えると一気に時間を食います。しかも往復している間に候補者の予定が埋まり、面接そのものが先延ばしになります。
一般には、面接官の枠を先に押さえておき、候補日を3つ以上まとめて出す形が採られています。この記事では、面接の日程調整のやり方を、候補日の出し方から枠の押さえ方、確定の連絡、当日までの確認までの順に整理します。
この記事の内容(8項目)
- 面接の日程調整は、往復の回数で決まる
- 候補日は3つ以上、幅を持たせて出す
- 面接官の枠を先に押さえる
- 募集を出す前に、週の枠を決める
- 夕方と土曜の枠が、応募の幅を決める
- 誰が面接するかを、枠と一緒に決めておく
- 候補日を出すときの文面
- 返信の期限を置く
- 候補日が全部合わないと言われたとき
- 確定の連絡と、当日までの確認
- 前日の確認で、当日の不在が減る
- 社内の予定表にも入れる
- 会議室とオンラインの準備
- 変更とキャンセルへの備え
- 振替の条件を先に決めておく
- 変更の記録を残す
- こちらの都合で変更するとき
- 日程調整を速くする仕掛け
- 定型文を用意する
- 調整表で状態を持つ
- ツールを入れるかどうかの判断
- 遠方の候補者と、複数回の面接
- 1回の来社に面接を2つ入れる
- 交通費を出すかどうかを先に伝える
- 現場を見せる時間を組み込む
- よくある質問
面接の日程調整は、往復の回数で決まる
日程調整にかかる日数は、作業の速さではなくやりとりの往復回数で決まります。1往復に1営業日かかると考えると、回数がそのまま日数になります。
| やり方 | 往復の回数 | 面接までの日数 |
|---|---|---|
| 候補日を1つずつ出す | 3回から5回 | 1週間以上 |
| 候補日を3つまとめて出す | 1回から2回 | 2日から3日 |
| 候補者に希望を先に聞く | 2回から3回 | 4日から5日 |
いちばん速いのは、こちらから候補日を3つ以上まとめて出すやり方です。候補者に希望を先に聞くと丁寧に見えますが、聞いた希望に面接官の予定が合わず、結局こちらから出し直すことになります。
候補日は3つ以上、幅を持たせて出す
3つの候補が同じ週の平日昼だけだと、在職中の人はどれも選べません。曜日と時間帯をばらして出すと、1回で決まる確率が上がります。
- 平日の午前、平日の夕方、土曜の午前、といった形で散らす
- 1つはオンラインの枠にする
- 2週間先までの範囲で出す。遠すぎると他社が先に決まります
面接官の枠を先に押さえる
候補日をまとめて出すには、面接官の予定が先に押さえてある必要があります。候補者が出てから面接官の予定を探すと、そこで数日かかります。
募集を出す前に、週の枠を決める
募集を開始するときに、面接に使う枠を週に何コマか押さえておきます。候補者が出なければ、その枠は前日に開放すればよいだけです。予定表に入れておかないと、他の予定で埋まります。
| 枠 | 置き方 | ねらい |
|---|---|---|
| 平日の日中 | 週2コマ | 離職中の人、近隣からの応募 |
| 平日の夕方 | 週1コマ | 在職中の人 |
| 土曜の午前 | 隔週1コマ | 在職中の人。応募が伸びやすい |
| オンライン | 随時 | 遠方、移動が難しい人 |
夕方と土曜の枠が、応募の幅を決める
平日の日中しか面接できない会社は、在職中の人の応募をほぼ取り逃します。枠を1つ増やすだけで、日程が理由の辞退が減ります。辞退の理由を段階別に数える方法は選考辞退の原因にまとめています。
誰が面接するかを、枠と一緒に決めておく
枠だけ押さえて面接官が決まっていないと、確定の直前に調整が発生します。枠と面接官をセットで持つと、候補日を出した時点で担当が決まります。割当の考え方は面接官による評価の差を減らすにまとめています。
候補日を出すときの文面
候補日の連絡は、1通で決まる形にします。書いておく要素は5つです。
- 候補日時を3つ以上。曜日と時間帯を散らします
- 所要時間。1時間なのか30分なのかで、候補者の予定の空け方が変わります
- 場所またはオンラインの別。住所、最寄り駅、駐車場の有無まで
- 面接する人の役職。誰と会うかが分かると準備できます
- 返信の期限。「◯日までにご都合をお知らせください」
返信の期限を置く
期限が無いと、候補者は他社の予定が決まるまで返信を保留します。2営業日程度の期限を置くと、その間に候補日が埋まらずに済みます。期限を過ぎたら、1回だけ別の手段で確認してください。
候補日が全部合わないと言われたとき
次の候補を出すときは、候補者の都合がよい曜日と時間帯を先に聞いてから出します。ここで初めて希望を聞く形にすると、往復が最小になります。
確定の連絡と、当日までの確認
日程が決まったら、確定の連絡を必ず出します。候補者が返信した時点で決まったと思い込み、こちらが確定を出していないことがあります。
| 時期 | やること | 手段 |
|---|---|---|
| 返信を受けた当日 | 確定日時・場所・所要時間・担当者名を再掲 | メール |
| 3営業日以上先なら前日 | 日時の確認と、当日の連絡先 | メール(または電話) |
| 当日の開始前 | 面接官と会議室の最終確認 | 社内 |
前日の確認で、当日の不在が減る
面接まで日が空くと、忘れられたり、他社に決まったりします。前日に1通出すだけで、当日の不在がかなり減ります。返信が無い場合は、当日に備えて面接官に伝えておいてください。
社内の予定表にも入れる
面接官の予定表に入っていないと、当日に別の会議が入ります。候補者が来ているのに面接官がいない、はいちばん避けたい形です。確定と同時に社内の予定表へ入れてください。
会議室とオンラインの準備
会議室の予約と、オンラインの場合は接続先の発行まで、確定の日に済ませます。オンライン面接の準備の項目はオンライン面接の準備にまとめています。
変更とキャンセルへの備え
日程は変わります。変更が来ることを前提にした形にしておくと、そのたびに手が止まりません。
振替の条件を先に決めておく
「何回まで振り替えるか」「何時間前までの連絡なら振り替えるか」を決めておくと、その場で判断できます。決めていないと、担当によって対応が変わります。振替の記録の残し方は面接のキャンセルへの対応にまとめています。
変更の記録を残す
変更が1回起きたことは問題になりませんが、同じ候補者で3回続く、あるいは特定の枠でキャンセルが多い、といった傾向は記録が無いと見えません。変更の日付と理由を1行残しておいてください。
こちらの都合で変更するとき
面接官の急な予定で、こちらから変更をお願いすることもあります。その場合は、謝罪と、代わりの候補日を同じ連絡の中で出すのが基本です。日程だけ白紙に戻すと、そこで辞退につながります。
日程調整を速くする仕掛け
件数が増えてくると、日程調整だけで1日が終わります。作業を減らす形を先に用意しておいてください。
定型文を用意する
候補日の提示、確定の連絡、前日の確認、変更のお願いの4つは、文面を用意しておけば毎回考えずに済みます。差し替えるのは日時と名前だけにすると、他の人でも出せます。連絡の期限の管理は選考連絡の期限の決め方にまとめています。
調整表で状態を持つ
誰の日程がどこまで決まっているかを、1件1行で持ちます。「候補日提示済み・返信待ち」の行が並ぶと、追いかけるべき相手が分かります。
| 列 | 役割 |
|---|---|
| 受付番号と氏名 | 採用管理表と突き合わせる |
| 提示した候補日 | 3つ以上出したかの確認 |
| 提示日と返信期限 | 返信待ちの追いかけ |
| 確定日時 | 社内の予定表と一致させる |
| 面接官 | 当日の担当 |
| 場所またはオンライン | 会議室の予約、接続先の発行 |
| 変更の回数 | 繰り返しに気づく |
ツールを入れるかどうかの判断
日程調整のツールは、面接が月に20件を超えたあたりから効いてきます。それ以下の件数なら、定型文と調整表で足ります。件数が少ないうちにツールを入れると、設定と運用の手間のほうが大きくなります。
遠方の候補者と、複数回の面接
遠方から応募してくる人は、1回の来社に半日から1日を使います。回数と移動をどう扱うかを先に決めておくと、辞退が減ります。
| やり方 | 候補者の負担 | こちらの負担 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 1回の来社に面接を2つ入れる | 小さい | 面接官2人の予定を同じ日に押さえる | 遠方、在職中 |
| 一次はオンライン、最終だけ来社 | 小さい | 接続の準備が要る | 遠方、初回の見極め |
| 毎回来社してもらう | 大きい | 小さい | 近隣、現場を見せたい職種 |
1回の来社に面接を2つ入れる
午前に一次、昼をはさんで午後に最終、という形にすると、来社1回で選考が終わります。面接官2人の予定を同じ日に押さえる手間はありますが、候補者の負担が大きく減ります。枠を先に押さえてあれば、調整もそれほど難しくありません。
交通費を出すかどうかを先に伝える
遠方からの来社をお願いするなら、交通費の扱いを候補日の連絡に書いてください。後から聞かれると、その場で答えられずに印象が悪くなります。支給するかどうかの決め方と精算の流れは面接の交通費の扱いにまとめています。
現場を見せる時間を組み込む
製造や介護のように、職場の様子が判断に大きく影響する職種では、面接の前後に見学の時間を入れると納得して進んでもらえます。選考と見学の線の引き方は職場見学の受け入れにまとめています。
よくある質問
- Q. 面接の所要時間は、どのくらいで伝えるとよいですか?
- 実際にかかる時間より少し長めに伝えてください。1時間で終わる予定なら「1時間程度」と伝え、実際に長引いても候補者の次の予定に影響しにくくなります。短く伝えて長引くと、次の予定がある人には強い負担になります。
- Q. 遠方の候補者には、交通費を出したほうがよいですか?
- 出す出さないよりも、候補日の連絡の時点で扱いを書いておくことが大事です。後から聞かれてその場で答えられないと、印象が悪くなります。出さない場合も、一次をオンラインにするなど負担を減らす形を用意すると辞退が減ります。
- Q. 面接の候補日はいくつ出せばよいですか?
- 3つ以上を、曜日と時間帯を散らして出してください。同じ週の平日昼だけだと、在職中の人はどれも選べません。1つはオンラインの枠にしておくと、遠方の人も選べます。
- Q. 候補者に希望日を先に聞くほうが丁寧ではありませんか?
- 丁寧に見えますが、聞いた希望に面接官の予定が合わず、結局こちらから出し直すことになります。往復が増えるぶん面接までの日数が伸びます。まず候補日を出して、全部合わないと言われたときに希望を聞く順番が速くなります。
- Q. 面接の枠は、いつ押さえておけばよいですか?
- 募集を開始するときです。候補者が出てから面接官の予定を探すと、そこで数日かかります。候補者が出なければ、押さえた枠は前日に開放すれば済みます。
- Q. 前日の確認連絡は必要ですか?
- 面接まで3営業日以上空くなら出してください。忘れられたり他社に決まったりすることがあり、前日の1通で当日の不在がかなり減ります。返信が無い場合は、当日に備えて面接官に伝えておいてください。
- Q. 日程調整のツールを入れたほうがよいですか?
- 面接が月に20件を超えたあたりから効いてきます。それ以下の件数なら、定型文と調整表で足ります。件数が少ないうちに入れると、設定と運用の手間のほうが大きくなります。
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