採用イベントのフォロー|当日に取る情報と後追いの期限
合同企業説明会に出展して、20人と話した。名刺やアンケートは集まった。ただ、そこから応募が1件も来ない。採用イベントで最も多い結果です。
問題は当日の対応ではなく、そのあと何もしていないことです。一般には、当日のうちに次の接点を決めて、期限を切って連絡する形が採られています。この記事では、採用イベント参加者のフォローを、当日に取る情報から後追いの期限、応募への渡し方までの順に整理します。
この記事の内容(9項目)
- イベントの成果は、当日ではなく1週間後に決まる
- 連絡は翌営業日までに出す
- いちばん強いのは、当日に次の予定を決めること
- 当日に取る情報
- 4つに絞ると書いてもらえる
- 利用目的を書いておく
- その場でメモを足す
- 採用イベント後のフォローの期限と、送る内容
- 1通目に入れること
- 選択肢を1つに絞る
- 連絡を止める方法を書く
- 反応が無い相手に何度も送らない
- 応募への渡し方
- 採用管理表の応募経路に「イベント」を入れる
- 当日話した内容を、面接官に渡す
- 選考は通常どおり行う
- 応募が来なかった人も記録に残す
- 記録に残すもの
- イベントごとの集計も出す
- 効果は遅れて出る
- 保管期間を決める
- 当日のブースでやること
- 話す時間を短くする
- 持ち帰ってもらう物を1つにする
- 写真を見せる
- その場で日程を決める道具を持っていく
- 自社で説明会を開く場合
- 自社の説明会は、見学とセットにする
- その場で応募まで進めてよい
- 参加人数が少なくてよい
- 出展を続けるかどうかの判断
- 1回で判断しない
- 接点があるのに応募が0なら、イベントのせいではない
- やめる判断も記録に残す
- よくある質問
イベントの成果は、当日ではなく1週間後に決まる
採用イベントで会った人は、その日のうちに複数の会社と話しています。1週間もすれば、どこがどの会社だったかが混ざります。
連絡は翌営業日までに出す
イベントの後の連絡を1週間後に出すと、相手はどの会社か思い出せません。翌営業日までに1通出してください。文面は用意しておけば10分で送れます。
いちばん強いのは、当日に次の予定を決めること
連絡より効くのは、その場で次の予定を決めてしまうことです。「来週、会社の話をもう少し詳しくお伝えする場を設けています」と伝えて、日程まで決めます。カジュアル面談の形にすると自然です。進め方はカジュアル面談の進め方にまとめています。
当日に取る情報
アンケートの項目が多いと、書いてもらえません。後追いに必要なものだけに絞ってください。
| 項目 | 要るか | 理由 |
|---|---|---|
| 氏名 | 要る | 連絡の宛名 |
| 連絡先(メール) | 要る | 後追いの手段 |
| 興味のある職種 | 要る | 送る内容が変わる |
| いつごろ動く予定か | 要る | 連絡の間隔が決まる |
| 学校名・在職先 | 場合による | 新卒か中途かで分ける程度 |
| 志望動機 | 要らない | この場で書けない。応募のときでよい |
| 住所 | 要らない | 郵送しないなら不要 |
| 生年月日 | 要らない | 選考の進行に不要 |
4つに絞ると書いてもらえる
氏名、メール、興味のある職種、動く時期の4つなら30秒で書けます。項目が10個あると、途中でやめられます。
利用目的を書いておく
アンケートの用紙やフォームに、取得した情報を何に使うか、いつまで持つかを書いてください。「採用に関するご案内のために使用し、1年経過後に削除します」といった1行で足ります。考え方は応募書類の保管と返却にまとめています。
その場でメモを足す
アンケートには書かれない情報が、話した内容にあります。「工場を見てみたいと言っていた」といった1行を、その場で足してください。翌日には忘れます。
採用イベント後のフォローの期限と、送る内容
後追いは、回数より最初の1通の速さです。そのうえで、間隔を決めて続けます。
1通目に入れること
- お礼と、話した内容への一言。「工場の話をさせていただきました」と入れると思い出します
- 次にできることを1つ。面談、見学、応募のうち1つを提案します
- 募集している職種と、応募の方法。すぐ動きたい人のために
- 連絡を止めたい場合の方法。1行入れておきます
選択肢を1つに絞る
「面談も見学も応募も可能です」と3つ並べると、選ぶのが面倒になって何もされません。相手の状況に合わせて1つだけ提案してください。すぐ動く人には応募、迷っている人には面談です。
連絡を止める方法を書く
「今後のご連絡が不要な場合は、本メールにご返信ください」と1行入れてください。止められる形にしておくほうが、続ける側も気が楽になります。
反応が無い相手に何度も送らない
1通目と1週間後の2通で反応が無ければ、間隔を大きく空けてください。毎週送ると、印象が悪くなります。
応募への渡し方
イベントで会った人が応募するとき、会ったことが選考に伝わっていないと、また同じ話をすることになります。
採用管理表の応募経路に「イベント」を入れる
応募が来たときに、イベントの参加者一覧と突き合わせて、経路をイベントにしてください。これをやらないと、イベントの効果が数字に出ません。経路の持ち方は採用管理表の作り方にまとめています。
当日話した内容を、面接官に渡す
イベントで話した内容が分かっていれば、面接で同じ説明を繰り返さずに済みます。参加者の記録から1行を、書類選考の記録に写してください。
選考は通常どおり行う
イベントで会っているからといって、選考を甘くしないでください。評価の基準は他の応募者と同じにします。手続きの部分(会社説明の省略など)は変えて構いません。
応募が来なかった人も記録に残す
イベントで会ったが応募に至らなかった人の数を数えると、イベント自体の効果が見えます。接点は作れているのに応募が0なら、後追いの内容に問題があります。
記録に残すもの
採用イベントの記録は、参加者ごとの1行と、イベントごとの集計の2つを持ちます。
| 列 | 役割 |
|---|---|
| イベント名と開催日 | どのイベントで会ったか |
| 氏名と連絡先 | 後追いの宛先 |
| 興味のある職種 | 送る内容を変える |
| 動く時期 | 連絡の間隔を決める |
| 当日話したこと | 1行。次の連絡で使う |
| 連絡日 | いつ後追いしたか |
| 反応 | 返信あり/なし/連絡不要 |
| 結果 | 面談/見学/応募/なし |
イベントごとの集計も出す
参加した人数、話した人数、連絡先を得た人数、応募に至った人数を並べると、次に出展するかどうかの判断ができます。費用と合わせて見る方法は採用の効果測定にまとめています。
効果は遅れて出る
イベントで会った人が応募するのは、数か月後になることがあります。今月のイベントの効果を今月の応募数で見ると、いつも0になります。半年後まで追ってください。
保管期間を決める
応募に至らなかった人の連絡先を、いつまで持つかを決めてください。アンケートに書いた期間を過ぎたら削除します。同意を得たうえで残す場合の形は人材プールの作り方にまとめています。
当日のブースでやること
後追いの前に、当日に連絡先を書いてもらえなければ何も始まりません。ブースでやることも決めておきます。
話す時間を短くする
1人に20分話すと、1日で会える人数が限られます。1人5分から10分に区切って、続きは後日の面談へ回すほうが、接点の数が増えます。
持ち帰ってもらう物を1つにする
資料を何枚も渡すと、他社の資料に混ざって埋もれます。A4を1枚か、名刺サイズのカード1枚に絞ってください。書くのは、職種、勤務地、次にできること(面談の申し込み先)です。
写真を見せる
口頭の説明より、実際の職場の写真のほうが記憶に残ります。製造や介護のような職種では特に効きます。写真は求人票にも使えます。
その場で日程を決める道具を持っていく
「後日ご連絡します」で終わらせないために、面談の候補日を書いた紙か、予定表を見られる端末を持っていってください。その場で決まれば、後追いの成功率が大きく変わります。
自社で説明会を開く場合
合同のイベントに出るのではなく、自社で説明会を開く場合は、後追いの考え方が少し変わります。
合同イベント
他社と同時に比べられる接点の数は多い
記憶が薄れやすい
速さが勝負
自社の説明会
来た時点で関心が高い人数は少ない
職場を見せられる
その場で次を決められる
自社の説明会は、見学とセットにする
会社に来てもらえるなら、説明だけで帰さずに、職場を見せてください。写真より現物のほうが判断の材料になります。受け入れ方は職場見学の受け入れにまとめています。
その場で応募まで進めてよい
自社の説明会に来る人は、すでに関心を持っています。その場で応募の方法を伝えて、書類の提出先まで案内してください。合同イベントより一歩踏み込んで構いません。
参加人数が少なくてよい
説明会に3人しか来なかったとしても、3人と深く話せたなら成果です。人数を集めることを目的にすると、関心の薄い人を集めることになります。
出展を続けるかどうかの判断
採用イベントは、出展料と人件費がかかります。続けるかどうかを、数字で判断してください。
| 状態 | 見立て | 次にやること |
|---|---|---|
| 接点も応募もある | 合っている | 続ける |
| 接点はあるが応募が0 | 後追いに問題がある | 翌営業日の連絡と、次の予定の提案を試す |
| 接点そのものが少ない | イベントの参加者層が合っていない | 別のイベントを試す。やめる |
| 応募はあるが選考に進まない | 条件が伝わっていない | 当日に条件を明示する |
1回で判断しない
イベントは、回を重ねるほど当日の運びがうまくなります。最低3回は出てから判断してください。1回目は、ブースの作り方も声のかけ方も慣れていません。
接点があるのに応募が0なら、イベントのせいではない
この場合、直すのは後追いの側です。イベントを変えても同じことが起きます。翌営業日の連絡を出しているか、次の予定を提案しているかを確認してください。
やめる判断も記録に残す
やめたイベントと、その理由を残しておくと、翌年に同じ営業を受けたときに判断できます。記録が無いと、また同じことを試すことになります。
よくある質問
- Q. 採用イベントの後、いつまでに連絡すればよいですか?
- 翌営業日までに1通出してください。参加者はその日のうちに複数の会社と話しているので、1週間後に連絡すると、どの会社か思い出せません。文面を用意しておけば10分で送れます。
- Q. 当日のアンケートには、何を書いてもらえばよいですか?
- 氏名、メールアドレス、興味のある職種、いつごろ動く予定かの4つで足ります。この4つなら30秒で書けます。項目が10個あると途中でやめられます。志望動機や住所は、この場では不要です。
- Q. 後追いの連絡は何回まで送ってよいですか?
- 1通目と1週間後の2通で反応が無ければ、間隔を大きく空けてください。毎週送ると印象が悪くなります。連絡を止めたい場合の方法も、1通目から書いておいてください。
- Q. イベントで会った人の選考を、優遇してもよいですか?
- 評価の基準は他の応募者と同じにしてください。会社説明を省略するといった手続きの部分は変えて構いません。イベントで話した内容を面接官に渡しておくと、同じ説明を繰り返さずに済みます。
- Q. 出展を続けるかどうかは、どう判断しますか?
- 最低3回は出てから判断してください。1回目はブースの作り方も声のかけ方も慣れていません。接点はあるのに応募が0なら、イベントではなく後追いの側に問題があります。翌営業日の連絡と、次の予定の提案を試してから判断してください。
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